構音障害の方との会話

倫理的感受性
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有効なツール

手っ取り早いのは

  • 筆談

しかし、

利き手に麻痺や筋力低下がある場合

  • カード
  • トーキングエイド

さらに上肢の運動が不可能な場合

  • 文字盤
  • 口文字
  • 伝の心
  • 心語り
  • センサー付きナースコール

注意点

だが!

いずれにおいても

発語が困難なだけで
患者の理解力はある

よって、大切なのは

意思疎通の苦戦が精神的負担であることを理解し、
話を急かさず、
寄り添いながら
伝えたいことを丁寧に聞いていく

先読みや突き放しは信頼関係構築を阻害する。

この際、生理的ニードを満たさなければ、
看護援助や患者の思いを理解する信頼関係構築に至らないことに注意する。

優先事項

生理的・安全欲求を満たすこと

これが第一に優先することだ。

なぜなら、
患者の安全が確保されないと、患者の思いを理解するための信頼関係を構築する
という段階に進めないからだ。

マズローの欲求階層説を覚えているだろうか。

下位の欲求を満たして、より上位のニードを求めていこうというものだ。

最終的なゴールは、自己実現の欲求である。
要は、自分らしく生きる、という最終的なゴールに向かって人は生きている。

安全確保のために

生命の危機にさらされた状況下では、精神的・時間的余裕が必要なコミュニケーションを実施できない。

安全確保のためには

・緊急事態時に患者がそのことをすぐに伝えられること
・看護者がすぐ患者の緊急時を知ることをできること

が必要だ。

  1. どのようなコミュニケーションツールが良いか事前に話し合い、
  2. 残存機能を踏まえてコミュニケーションツールを確立し、
  3. そのコミュニケーションツールを互いに練習をする。
  4. さらに、看護者が定期的にラウンドする。

このようなことが緊急事態の早期把握にも、精神的ケアにもつながっていく。

まとめ

有効なツールは、筆談、カード、トーキングエイド、文字盤、口文字、伝の心、心語り、センサー付きナースコールなどである。

失語症とは違い、構音障害を持つ患者さんには理解力が残されている。

患者さん自身も他者とのコミュニケーションを欲している。

患者さんの安全を守ったうえで、あるいは、守れるように、
その患者さんに適したツールを用いてコミュニケーションをとっていくことが大切だ。

看護者はそのツールを使いこなせるように、予め練習するのが良いだろう。


コミュニケーション方法について考えたわたしの個人的見解をまとめて記事もありますので、ご紹介しますね。

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