背景-英語教育とプログラミング教育の導入という新カリに備える-
上の図を見ると、それまで上昇していた学童期の体力・運動能力が令和元年に低下したことがわかる。
スポーツ庁によると、背景に
・授業以外の運動時間の減少
・スクリーンタイムの増加
・朝食の欠食の増加
などがあるという。私は、その背景の他に、
・親が子どもの時間を英語教育とプログラミング教育にあてさせた
ことも挙げられるのではないかと考える。
なぜなら、翌年の令和2年度に英語教育とプログラミング教育が必修化すると決まっていたからだ。
そのことに不安や危機感を感じた親たちが子どもの座学を増加させ、子どもの運動時間を減少させた可能性がある。
今後は座学と運動のバランスの良い時間配分が課題となるだろう。
体力・運動能力の向上につながる子どもとの関わり
このような社会情勢のなかで再び学童期の体力・運動能力を向上させるためには、まずは
子どもの生活リズムを整える
必要があると私は考える。
運動というのは、心身の健康を基盤として行われるものである。
「早寝早起き朝ご飯」というキーワードのもとで子どもの一定の心理的・精神的健康を確実にすることが、運動意欲につながるはずだ。
そのうえで、好奇心という、
子どもの内発的動機づけを活用して運動に関する成功体験を積ませる。
そして、タイミングを見計って子どもに病気の原因と症状の関係を説明し、健康と運動習慣の関係を理解してもらう。
この一連の過程によって、子どもは気分転換や健康の向上などという運動の効果を知識だけでなく、実感をもって習得する。
それが、子どもの限られた時間内での
自発的な運動時間の確保につながる
のではないだろうか。
しかし、スポーツ体験は出費を伴う。経済的な問題によって興味があるスポーツの体験が難しい子どもも出てくる。
つまり、子どもの好奇心に応じたスポーツ体験の平等な機会提供が課題だと言える。私は、その環境整備の役割を政府や地域に期待したい。
まとめ
プログラミング教育が新学習指導要領に加わった現在、学童期の体力・運動能力の減少に拍車がかかることが危惧される。
周囲の大人が意識的に環境の改善を行うことは、子どもの自発的な運動時間の確保につながると考えられる。
今後は、親と学校などが協力して子どもに働きかけていくことがより一層大切となるであろう。
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