佐藤 愛子『九十歳。何がめでたい』から考察する文明発展と人間関係希薄化

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今回ご紹介する本です。

老人は漫画を見て大笑いしているのである。
実に無邪気な、憂さを忘れた無垢な笑顔だった。

一番印象的な言葉でした。

本書は確かになーと思う点がたくさんある本でした。

共感できる点がたくさんある本です。

人生の先輩からのお話がたくさん書いてあるので、とてもためになります。

ぜひ読んでみてください!

以下、私の感想です。


私は文化の発展と人々の関係性は反比例するものかもしれないとおもいました。

つまり、文化が発展すると、人間関係は希薄化するということを私は予想しています。

憶測ですが、昔は人との関わりというのは数少ない楽しみの一つだったのかもしれません。

苦手な人が相手でも回避することもできず、関わる以外の選択肢はなかったのかもしれません。

しかし、今は身近の人でなくても人と関わることはできます。

それどころか、SNS上の関係のほうが多いかもしれません。

それまでは、人の娯楽は限られていましたが、文化の発展に伴って娯楽は増加しました。

それにより、人間関係が希薄になったのだと私は推測します。

つまり、人の楽しみが、人との付き合いから別のものに変わっただけなんだと思います。

本書を読んでいて気になったことが一つあります。

アポロが上がった晩の月は満月だったのに、愛子さんが天文学の人は三日月だといってる場面です。

どちらが正しいのかなんて口にはできませんが、愛子さんのほうを信じたいです。

また、愛子さんの話で同感だと思った点があります。

それは、人々が敏感で、元来ある自己中心の面が強くなり過ぎているために、それが町の活気をなくしているという点です。

それが災いし、子供たちは幼稚園でこどもらしく大声を出して遊べません。

ゲーム世代として、家でゲームをすることに拍車がかかっています。

話は変わりますが、文明が発達して、人が知的になるほど、笑いの沸点は高くなるのだと思います。

ここからはp.108からの引用を交えながら感想を書きますね。

老人は漫画をら見て大笑いしているのである。

実に無邪気な、憂さを忘れた無垢な笑顔だった。

「よかったねー。そんなに笑えて」と私は言いたくなった。

このような内容を読んで、私はこう思いました。

こんなに笑ってくれる読者がいるとしたら、作者はどんなに嬉しいだろう。

本が売れるよりも、有名になるよりも、あんなに笑ってもらえることの方が最高の喜びになるに違いない。なんて思いました。

冥利に尽きるということですね。


これ以外にも、自分の考え方について考えさせられる本をご紹介しています。

もちろん、人それぞれに感じ方はちがうでしょうが、こんな視点もあるのだな、と学べると思います。

ぜひご覧くださいね。


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