楽しかった。
研究は自分のやりたいことを好きなようにとことん探求できる(もちろん教授と相談しながら)。
看護実践と同じで、対象に適切な方法は何か、自分で方法をデザインできる面白さがある。
興味のないことを無理やりさせられるよりも学びが深まったから、カナダ(オリエント州)の看護教育を真似しながら、日本の義務教育でも取り入れてくれないかしら。
今回の課題研究は、私たちの代から必修になったということもあり、研究計画を立てる段階までくれば、単位はもらえるとのこと。
他大学の人は、「卒論卒論! あー忙しい!」などというイメージがあったから、研究計画までで良いということで私の大学では余裕があった方だったのかもしれない。
しかし、私はついつい、興味のあることばかり調べてしまって、本来調べたいところから脱線ばかりしてしまっていた。
そして、読んだ文献の大半は、教授いわく、考察で使うようなものばかりだったとか。
うそでしょ…たくさんの時間を費やしたのに無駄足だったのか…なんて落胆していることに気づいてくれたのか、
教授は、私がこの序盤の脱線から抜けられるように、私の話に耳を傾けてくれ、図を書きながら私の考えを一緒にまとめてくれた。
だから、十数ページにわたる論文の文章を思いつきのままにずらずら書き上げるのは、本来の目標とは関係のないたくさんの文献を読んでいたこともあって、すんなりいった。
それで私が、もう終わりだー!などと大学生活最後の夏休みに期待を膨らませながら、教授に書き上げた論文をメールで提出したのだが、根拠が必要だということ、抽出した文献をカテゴリー化する必要があること、表を論文に載せることなどの助言を受け、私の夏休みへの期待はしぼんでしまった。
研究は目的からずれないように順序よくやらないと非常に大変だということを学んだ。
好奇心が旺盛な私は、様々な情報に目を奪われてしまい、本当に寄り道が多くて大変だった。
そうして、教授の助言に従い、抽出した文献からコードを取り出し、Excelで表を作りながらカテゴリー化していったのだが、これがとても面白い。
一目見ただけでどんなカテゴリー・コードがあるのか、どのカテゴリーに分布が偏っているのかが分かりやすくなり、自分の思考は整理されるし、相手へ説明する時も使える。
そこからどんなことが導き出せるのか考察していくのもまた面白い。
もしその考察が事実であったなら、達成感があるはず。
何よりも、パズルを完成させるような楽しさがある。
このようにして十数ページにわたる論文を2ページに収める作業を終えたら、今度はプレゼンをするのだが、これは時間の制限があるから、伝えるべき重要なことだけをさらにシンプルにまとめていかないといけない。
図表やアニメーションを使用していくことも相まって、思考はさらにまとめまっていく。
完成させたスライドをスライドショーで流しながら、説明をして行った時の感動と、一つの作品を作り上げたような高揚感は病みつきになってしまう。
大学生活はもう来年で終わりを迎えてしまうが、看護師として勤務するようになれば研究は当たり前のことだから、プレゼン時の気持ちよさを目指して、楽しみながら取り組んでいきたい。
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